たかが夢なんだけどさ~
それでも結構キツイのよ、擬似体験だからさ。
実際その場面に居合わせたような気分になるわけだからさ、本当に勘弁してよね。
昨夜、私の夢の中で地球が滅びました。ってか滅ぶところでした。
なんか隕石がぶつかってくるとかで、空は燃えてるし焼けた小隕石は降ってくるし、まさにこの世の終わり。地獄絵図。
それで、私は何をしてたかといえば祖父母の家に避難してた。
いや、それ笑える。地球が滅ぶんだってーの。熊本から大分に避難してる場合じゃないってーの。みんな死ぬんだってーの。
とか思ってたらどうも違ってたみたい。避難してたんじゃなくて、死ぬ前におじいちゃんとおばあちゃんに会いたかっただけだ、と。そういう雰囲気だった。
んで、家の居間になんとなく家族で集まった。集まって何をするでもなく、ただ一緒にいただけ。もう皆あきらめモード・・・というより覚悟が出来てむしろ平穏な顔をしてる。外では灼熱の隕石が雨あられと降り注いでる中、私は子供のころみたいに父にじゃれ付いたりして遊んでる。
そんな私を見る父の目がこの上なく優しい。
家の外にいよいよ大きな隕石が落ち始めた段になって、父が私と弟にむかってこう言った。
「最後に何がしたい」
ああ・・・ね。うん・・・もう、最後なわけね。
そう思って私は一生懸命考えていろいろ言うわけ。もちろん「○○を買って」とか言ってる場合じゃないので、その場で出来るような他愛のないことをね。弟なんか「あっちむいてホイ」をしようって言い出して、高2にもなって父とそれで遊んでる。
それが、一向に笑えない。
こんな普通じゃない状況で、二人とも普通に笑顔で遊んでる。いや、もうすぐみんな死んじゃうんだってーのに。死を目前にして、そういう他愛のないこと以外にやるべきことが見つからない。
で、考えたあげくに私が何を言ったかといえば。
「父さんに膝枕したい」
これが、口をついて出てきた。頭で考えたわけじゃなく、夢の中の私が勝手にそう言ったわけ。
(元ネタはこちら。昔は膝枕とかそんなこともやりましたね)
どうも夢の中で父とK先輩がごっちゃになってしまったらしくて、父が「そういえば合宿の帰りにこれやったね」とか懐かしげに言い出した。
昔を懐かしむような、失われる思い出と人生を惜しむようなその口調が、あまりにも・・・あまりにも感傷的で。
さすがに泣こうかと思った。
そんなとき、窓の外から圧倒的な圧力を感じて・・・私は思わず天井を仰いだ。
「あ、いよいよ来たな」
圧倒的な重量と熱が空から降って来る。それでもうおしまいだと悟った。
いよいよそのときがやって来たんだなと、覚悟を決めて。それでも穏やかな気持ちで目を閉じる。ひざに父の頭を抱きながら、心の中で一言。
『 さようなら 』
・・・と思ったところで、突然、目覚ましが鳴った。
枕の下敷きになった携帯が、窮屈そうに鳴ってた。・・・なんてタイミング。目を覚ました瞬間に今までの出来事が夢だと知った。ホッと一息ついて、まさに救われたと思った。
そういう夢のあとって本当にキツイ。夢だと分かった後も、いっぺん死んだ気になってるものだから起きるに起き上がれないし、力が入らないし。午後から授業でよかった。どうにも気力がわかなくて、小一時間は布団の中にいた。
そうして寝てたら階下から掃除機の音がした。母が掃除してました。
とりあえず、ちょっと涙ぐみました。いや、あくびが出ただけなんですけど。
- ABOUT
- ブログ内検索
- カレンダー
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
- カウンター
- カテゴリー
- リンク
- 最新コメント
- プロフィール
タバコ吸ってる人がキョロキョロした瞬間に灰皿を差し出し、時間を聞かれた時に誰よりも早く答えることを生き甲斐にしている。座右の銘は「当意即妙」。軽度のナルシズムは功罪一体で重度のサディズムは秘匿事項。手紙書き・片付け・シイタケが非常に苦手な、体長163cmの学名“Homo sapiens”でございます。
- 最古記事
- フリーエリア