語る。ってほど語りません、今日は。
ただ言いたかった。
今日の功名が辻、第42回「ガラシャの魂」の感想
一番素敵だったのは、ガラシャの命を絶った細川家の家臣だ!!
炎、槍の刃、十字架の首飾り。静かに歩み寄る家臣、ごく短い会話。
抑揚のない声、感情のない瞳、死神のイメージ。
ガラシャが祈りを唱え終わると、家臣は「御免」の声と共にガラシャの胸を槍で一気に突いた。そして崩れ落ちるガラシャ。その遺骸に彼は傍らの布を素早く掛ける。そしてかれはガラシャの遺骸の前に座り、徐に短刀を抜くと・・・
自害に至るまで、彼に終始感情の揺れがなかったのが良かったと思う。
あえて不鮮明に描いていたけど、彼は介錯もなしに自分で頸まで切って果てたらしい。 まさに壮絶。
長谷川京子のガラシャ以上に印象的な死。――というよりは、彼の死があって初めて、あのシーンが視聴者に強烈な印象を残したのか・・・
いいシーンだった。
今日はそれだけを言いに来た。
私は話を作るのが好き。
名台詞とか感動的なシチュエーションとかを頭の中でお膳立てするのが好き。
ドラマとかを見ていると、「これ、こういう雰囲気を演出したらイイよなー」とか
「ここであの脇役にこんなセリフを言わせたい」とか
「コレはアイツに言わせたらキャラに深みが出るんだけどなー」とか考えるのが好き。
高校では漫画を描く部活に入っていたから、ストーリーやキャラやセリフを考えることはもう癖になっている。なんならコマ割りとかしちゃう。
で、今日は一日中引きこもってビデオを見ていた。
ズバリ上記のようなことをしながら。
モノは、録りためていたNHKの韓国ドラマ『宮廷女官 チャングムの誓い』である。
※ 以下に第40話「疫病発生」までのネタバレがあるよ!
『宮廷女官 チャングムの誓い』
ヒロインの不屈の志も、彼女をひたすら見守るヒーローもいい。それにもまして、敵役の薄汚さと、そんな生き様への葛藤がいい。
人間味あふれる敵役って魅力的!・・・なんだけども。
実は私が一番ハマッてるのは、何を隠そう内医院の医師シン・イクピル。
主人公の修練生時代の教官であり、現在は宮中の医務官。それで、何がイイって
彼の鬼教官っぷりがすげえ!
元来“主人公”のバックには脚本家・監督・視聴者という“神サマ”がついている。もう最強、恐いものなし。スターマリオに負けじと激走。もう無敵。
そのせいで、主人公の周りには優しく有力な支援者が多すぎるのだ。
ミン・ジョンホ(白馬の王子様)とか上司のウンベク様とか皇后までもが味方。
どんな困難に陥っても必ず誰かが助けてくれる。
どんな人も彼女の誠実さと人間性と天賦の才に惹かれる。
やがては負けを悟り、味方になり、大団円を演出する。
その安心感は全ての“主人公”が背負う十字架。だがしかし。
シン教授、褒めない。認めない。応援しない。
首尾一貫。その安定感にビックリ!
終始変わらぬ仏頂面で(本当にいつも同じ顔。不機嫌そう)、主人公のうぬぼれを正し、医術の何たるかを叩き込み、突き放す。
未だかつて、チャングムにこんなに厳しく当たった人がいただろうか!
(けっこういた。けど短期間で寝返った)
「お前なー、味方サイドだろー。主人公をもっと応援しろよー」
そんなブーイング、完全無視。
カッコイイ!
私、そういうキャラに弱いです。
近寄りがたいけど、心に一本通った信念を持っていて、
仕事に誠実で、腕が良くて、部下に対して辛辣で、
無愛想で、孤独で・・・・
そんな医者に弱い。
(ERのロバート・ロマノ先生なんかその典型だ。知らない人には申し訳ないけど)
医者としての信念を持つがゆえに、上司や部下ににらまれたり疎まれたり。
挙句、権力と信念の板ばさみで身動きが取れなくなったりして。
それでも信念は曲げられない。自分で自分を追い詰めてるのは分かってる。でも・・・曲げられない!
ってそんな医者キャラ、もう素敵!
しかもシン教授には特大付録、「逃れられない過去」ってヤツがついている。誤診で政府高官を死なせてしまった過去。
しかし秘密裏に処理されたその事件のせいで彼は上司に逆らえない。
上司の不正を目にしても「上訴すればお前の過去の罪も明るみに出るのだぞ!」と言われて苦しむ彼。
上訴すれば医師の資格や自分の命さえ危うい。しかし上司の行動は医師として許せない。ああ・・・
って、葛藤してるシン教授がスキだ!
(あ。私、こんなんだからいつもS扱いされるのか・・・?)
ともかくピンチを切り抜けて上司(イ・ヒョヌク医師)は罷免されるのだけど、それがまた大きなピンチを呼んで。
シン教授は第一線に復帰して医師として働き始めるが、イ・ヒョヌク医師の復讐によって誤診事件がついに公に。
権力争いに巻き込まれてあらぬ疑いをかけられ、担当していた皇太后(王様の母)に治療を拒否された彼は、主治医を変えられるどころか免職の危機に立たされた。そんな中、彼が皇太后に向けた言葉は。
皇太后様が私を疎んじられても仕方ありません。
しかし、私が心配なのは皇太后様のお体です。どうか治療をお受けください・・・!
うわ・・・マジ? マジで?
あんた、今まさに陰謀によって左遷されかけてるんだよ?
カ、カ、カカ、・・・・・カッコイィィーー!!
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タバコ吸ってる人がキョロキョロした瞬間に灰皿を差し出し、時間を聞かれた時に誰よりも早く答えることを生き甲斐にしている。座右の銘は「当意即妙」。軽度のナルシズムは功罪一体で重度のサディズムは秘匿事項。手紙書き・片付け・シイタケが非常に苦手な、体長163cmの学名“Homo sapiens”でございます。
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