※金曜日のことです。
行ってきました初バイト!事件も失敗も失意もなく、世間並みに、当たり前の人間として『新人アルバイター』やってきました!
面接のときに比べれば随分とリラックス出来たし、初日から「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を言おうと心がけた所をほめられた。そうでなくてもお店の方は優しく馴染みやすいように接して下さったので、あまり緊張せずに時間を過ごせた。
よかった。
本当によかった。
まともに仕事出来て本当に良かった!
つーか自分、新しい世界に飛び込んでゆく事に関してはいつも及び腰だった。
バイト体験談で「初日から失敗していびられ、働くのが怖くなった」とかいう意見が多いけど、あながち他人事ではなかったのだよ。
うん、いい職場で本当に良かった!
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初日は5時からということだったので、勤務開始13分前にお店に到着。働きに来た旨を伝えたらカウンター裏の控え室に通された。控え室というか小さな物置部屋で、先日面接されたところでもある。
緊張してはいたのだけど、案内のお姉さんが実にテキパキ説明してくれたので、その流れに身を任せてたらアガることもなく話が出来た。このあたりでバイト恐怖症がかなり緩和されてた。
ロッカーに荷物を置いたらお姉さん、いや、先輩に「ノート持ってますか? 出来たら大きいやつがいいんですけど」と聞かれた。初日は商品の名前をメモするためにノートがいるらしいのだが、なんでもメモ帳では足りないらしい。
なんと、ケーキだけで40種類くらいあるとか。げげっ!それ前部覚えるんですか!?
――なんて思ったけど、聞けなかった。瞬間、すげーネガティブ・スイッチが入ったので。
聞いたらきっと蔑んだ目で
「ハァ?(ため息)何聞いてんの?・・・当たり前でしょ?そんな事も出来ないカスがここにいていいと思ってんの?」
とか言われるんだ、みたいな想像をした。
・・・どう考えたってあり得ないんですけどね。ネガティブ・フィルターって本当恐ろしい!
※ちなみに案内してくれた先輩は超絶いい人でドリカムの吉田美和さんみたいなサッパリ感。絶対そんなこと言わない。
そんなこんなでノート持っていよいよ店頭へ出ました。実は責任者の方が出払ってるとかで、エプロンもらってないんですが。それでも気分はすっかりケーキ屋さんでウキウキのドキドキですよ!なんてったってショーケースの内側!店員席!(なんだそれ)
さて、そんな私の最初の仕事はケーキの名前をひたすらメモすることだった。 商品の名前と特徴を覚えることが全ての基本なわけだ。
ショーケースの前に立って中のケーキの名前・説明文・値段をを片っ端からノートに取った。「プティ サントレーノ」から始めて黙々と書き写していく。名前の横にイラストも添えて、後で見ても思い出せるようにした。(こういうとき、マンケンで絵を描いててよかったなと思う)
私が雇われたお店って多分かなり良い店だ。だって先輩が新人をしっかり教えてくれるもの。さしあたりやることが与えられてたおかげで戸惑う時間がなかったし、それに没頭してる間に気持ちも落ち着いてきた。
『いらっしゃいませ、こんにちはー』
メモを取り始めてしばらくすると店員さんの声がした。なんと後ろのドアからお客さんが入って来たのである。私はちょっと焦った。
わ、やべー!挨拶しそこねたし、私まだエプロンしとらんし、青いシャツ着てるし(←関係ない)!どど、どうしよう!店員面も出来ないけど客のフリもおかしくね?
そこで私の得意技の一つを発動した。テンパったときは、秘儀 『何食わぬ態度』 だ!!
私はショーケースの前でケーキを眺めていた姿勢のまま、ソソッと右にずれてみた。それで空いたケース正面にお客さんが入ってくる。横目でチラリと見ると、敵(客)は黄色いシャツを着たおじさまであった。
私は咄嗟に判断した。――奴に私の正体を悟らせてはならない――これが今回の任務だ!私がエプロンももらってない新人店員で、ケーキの名前を一つも覚えてないペーペーだということを、奴に気づかせてはならないッ!
そこで私は上官に指示を仰ぐべく、そっと目線を上げてショーケースの向こうを見た。
『隊長!任務の最中に敵と遭遇しました!至急指示を下さい!』
カウンター内の隊長は、おじさまのスキを突いて私とアイコンタクトを取り、口パクで「戻っておいで」と伝えてくれた。そこで私は何気ないフリを装いつつ後ずさりして敵(おじさま)の視界からフェードアウト。そのまま気配を消して焼き菓子のテーブルを回り込み、大きく迂回すると基地内(=カウンター)に入ったのであった。
入りながらチラリと確認すると、敵(おじさま)はまだショーケースの中に目を走らせてケーキを見ていた。私の行動は彼の眼中にはないようだ。任務成功だ!
結局彼は私がさっきまでメモってたケーキをいくつか買って、何事もなかったかのように帰っていったのである。(実際、何事もなかったので)
あれ・・・これ、ケーキ屋の仕事レポじゃなくね?
ともあれ私は何度も客との遭遇を繰り返しながら、店内の全てのケーキと焼菓子(フランス風に「ドゥミ セック」と呼ぶそうだ)をメモし終えた。それだけでも結構時間がかかった。その数、なんとA5ノートに7ページ。
プティ ガトー(ケーキ):22
ドゥミ セック(焼菓子):16
マカロン、パン:12
サブレ、ギフト、丸ケーキ 他:20
・・・多い!!
しかもケーキはこの倍もあるんだろ。私はこんなに覚えられるのだろうか・・・!
名前が結構フランス語だから、フランス語履修しとけばもっと楽だったろうな。つーか名前はともかく値段が覚えきれない!336円とか210円とか315円とかハンパな数がツライ!
とか考えてたら、次の仕事が与えられた。ノートを置いて作業台につく。次の仕事はケーキの箱詰めの練習だ。
えええ!初日からそこ教えてもらえるんスか!
そうなのである。初日からもうバリバリ箱詰めを教わることになった。しかも教材は今来たお客様である。
説明は箱のサイズから始まり、小物(保冷財やリボンやスプーン)用意の手順、ケーキの入れ方、箱の折り方まで。アタフタしてる間に一通り説明されながら、なんと一発目から本物のお客様用のケーキを箱詰めしてしまいました。もちろん半分以上は先輩がやってくださったのですが、日付シールやケーキ自体にどんどん触らせてもらえたのでビックリ。
細かく指示してもらったし急かされなかったし、本当にバイト教育がしっかりしているお店だ。有難い。
それから片付けやトレー洗いを教わって、タイムカードを書いて勤務終了!たった4時間弱だったのに足が疲れてた。立ち仕事ってキツイのね。でも楽しかったし、うまくやれてホッとした。
ただ一つの心残りは、売れ残りのケーキがもらえなかったこと!実は結構期待してたのだ(笑)
ま、いい。今度カラメルのババロアあたりを自費で買いに来ようっと^^
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タバコ吸ってる人がキョロキョロした瞬間に灰皿を差し出し、時間を聞かれた時に誰よりも早く答えることを生き甲斐にしている。座右の銘は「当意即妙」。軽度のナルシズムは功罪一体で重度のサディズムは秘匿事項。手紙書き・片付け・シイタケが非常に苦手な、体長163cmの学名“Homo sapiens”でございます。
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