火曜日の夜、年上の男性と二人でディナーに行きました。
そのあと彼に連れられて、生まれて初めてBARと名のつくところに行きました。
って話を今から書こうと思ったんだけど
・・・みんなもうオチは分かってるよね? えへへ。
ええ、もちろん「彼」っていうのはアレですよ、アレ。
ええ、お察しの通り・・・
彼氏、出来ました。
いやいやいや!
嘘、嘘、うそだよ!!
父と一緒に、街の洋食屋さんでお食事してきました。洒落た店が立ち並ぶ、洒落た通りの裏側にある隠れ家的な「ウワサの洋食屋さん」でした。
ゴルゴンゾーラのフェットチーネ、カリカリ鶏のアボガドソース、イベリコ豚ときのこのソテー、田舎風ラザニア、かわはぎのカルパッチョ、モッツァレラのオムレツ、カボチャとクリームチーズのブランデーケーキ ...etc
いや~、どれも実に美味しかったスよ。給料日の直後とあって、父上の気前のいいのなんの。私は650円のカクテルを3杯飲んで、父はエビスビールとグラスワイン(赤)、そして食後酒。
総額○○○円。・・・会計は父持ちでなのでおごられる側の女としては、額については知らん振り(なんつって)。
その後はBARデビューです。
父のお気に入りの店に連れて行ってもらいました。
カウンターは十席もなく、ボックスは四人掛けが二つだけの小さな店でした。
店内はとても暗て、ボックス席に向かい合って座ると父の顔がほとんど見えません。 小さなランプが置かれていて、席に着くとマスターがあいさつを兼ねて火を灯けに来てくれます。
カクテルの名前はよく知らなかったので(BARに来て「とりあえずカシスオレンジ」なんてのもね)マスターに「果物だとグレープフルーツが好きなんですよ」って伝えた。そしたら、それだけでもう何を出すかが決まったみたいで、マスターはすっとカウンターの方に戻って行きました。自発的にしゃべったのは本当にグレープフルーツのことだけ。オーダーっていっても案外簡単です。
出てきたのはロックグラスに入った山吹色のカクテル。
(実は直前、さりげにマスターがカウンターの中でシェイカーを振ってるのが見えてましてね。「わ、ホンモノだ~。ホンモノのマスターのシェイクだ~。」って田舎者みたいに感動してました。)
んでマスターが「まずこちらをお先に」とか言いながら私にグラスを出してくれて(レディーファースト!)カクテルの説明を。えーと、確かグレープフルーツとクランベリーとウォッカの「シーブリーズ」じゃなかったかな。何が出てくるのか見当もつかなかったんだけど、蓋を開ければなかなかツボを心得た感じのものが出て来ました。酸味があってサッパリしててアルコールはそう強くもなかった。
グレープフルーツのことしか言ってないのに、マスターはよく何を出すか決められたものだ。
そう思って思い返せば、さっきランプを点けに来たマスターと軽い会話をした。 あれはもしかしてマスターの術中だったのか。
会話の中に織り込まれた情報↓
馴染み客の父と私の関係、今日飲みに来た経緯、私の年齢、BARは初めてだということ。
この店は何件目か。前の店ではどれくらい飲んだのか。酒には強い方なのか。
あ・・・
ほんの短い会話でけっこうヒントが出てる。というか聞き出してる。「今日は二次会か何かで?」「あ。お嬢さん、もしかしてかなりお強い方ですか?」なんて流れも適度な距離感の心地良い会話だった。父同伴ということもあったけど、そこらへんでかなりリラックス出来た。
マスターの会話術すげー!これが"マスター"の技か!
シェイカーだけじゃなくて会話の振り方も見事でした。
おつまみは塩とマヨネーズ?の味のする砕いたプレッツェルでした。向かいは何飲んでたか覚えてない。会話しながら自分のグラスに浮いたミントとか、バックバーのボトルに背後からライトが当たってるのとか店の雰囲気とかを見てた。とくにバックのボトルは琥珀色や緑や黄色がきれいで、ほの明るい間接照明になって店内の雰囲気を盛り上げてたのがすごくいい感じでした。
そうこうしてるうちにグラスが空いて、二杯目は「薬草系のリキュールに興味があるんです」と伝えた。そしたらマスターが薬草リキュールについて少し教えてくれました。
話の中に、ウチの庭で育ててる「タイム」というハーブを使ったリキュールが出てきて感心。父も私タイムのお酒があるとは知らなかったので、次のオーダーはそれを使ったカクテルに決めました。そうしたら話の中に出てきた別の薬草リキュール「シャルトリューズ」を、テイスティングで出してくださるとのこと。そういうサービス、すごく嬉しいですね^^
やってきたのはタイムのカクテル「フリゴラ」を使った「フリゴラトニック」。そしてリキュールグラスに少量注がれたシャルトリューズ。わーい、実物を見るのは初めてだ。度数は50度もあるとかで、ちょっぴり入っているだけでも「無理に全部飲まれなくても結構ですから」とのアドバイス。
グラスをランプに近づけて、後ろに白いお絞りを添えて酒色を見た。少量なのでごくほんのりとした緑色。ちなみにヴェールは「緑」の意味で、これより甘みのある「ジョーヌ」は「黄」なんですって。
一口飲むとさすがに50度。すごい勢いで揮発してゆく。ハーブやスパイスの香りが口や鼻腔いっぱいにフワーッと広がる。判別できるのはせいぜいミントくらいなんだけど、全体に清涼感があっていい香りだった。ミントガムの刺激やハーブティーに慣れてたのでやっぱりこういう薬草系の味が好きなんだな。
それからフリゴラの方。トニッウォーターでシンプルに出してくれたのは飲むのが初めてだからシンプルにという配慮かな?そう考えるとその通りだろうと思える。マスターの気配りは初心者ごときじゃ底知れない。
フリゴラは、飲んだときに確かにタイムを感じました。家で洋風スープにタイムを入れたときと同じ「タイムの香り」が溶けてると思ったのです。うーん、先入観かもしれないけどね(笑)
先ほどのカクテルよりは甘めで、でも炭酸だから後口サッパリ。これまた好みのカクテルだったなー。ロンググラスに入っていたのでゆっくりと、会話をしながら飲みました。
お互いに二杯目が空いたところでチェック。そしてマスターに見送られて店を出ました。
マスターに終始紳士的な扱いを受けて私はすっかりいい気分です。最初のオーダーは慣れた父から、サーブは常に私から。お酒の知識を丁寧に説明してくれたり、父がお手洗いに立った短い時間にも私が間を持て余さないように声を掛けてくれたり。
うーん、BARってオトナの空間ですね。いい時間を過ごせました。
これからも長い人生、いろんなお店でいろんな人と、いろんなお酒を飲みたいなー、と思いました。
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タバコ吸ってる人がキョロキョロした瞬間に灰皿を差し出し、時間を聞かれた時に誰よりも早く答えることを生き甲斐にしている。座右の銘は「当意即妙」。軽度のナルシズムは功罪一体で重度のサディズムは秘匿事項。手紙書き・片付け・シイタケが非常に苦手な、体長163cmの学名“Homo sapiens”でございます。
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